7/30/2025

〈断〉2

 崇めるだけが本当に正しい方法なのだろうか? 遠くにあるそれが何なのか、もっとよく見なければならない……。声が聞こえるようだ。「今回も、やるべきことをやり遂げるのだ。そうだろう?」黒い外套が風にたなびき重く揺れる。どこかを見つめているようなかの者は、実はもう一人と目を合わせている。たとえ、互いが気付いていなかったとしても……そんなはずはない。分かっている。確かに知っている。あの潮の香りがよみがえる。さあ、「私」にはどんなことができるだろう? 旅路をもう一度。煙は夜空へ、高く。鉄に落ちた亡骸に捧ぐ。眼を閉じ、また開く。かれらのことばは、いずこなりとも。