5/10/2026

〈断〉4:「K」

永い時を放浪した者は、終着点の〈祭壇〉に辿り着き、最後(あるいは最初)の炎を灯す。煙は昇り、〈王国〉の全景を映し出す。神々の住まう山脈、七つの夜明け、遊ぶように駆けてゆく星々と天使たち……それらは〈王国〉そのものだ。それぞれの事象でありながら、また同時にすべてでもある。映し出された〈王国〉のあらゆるものが、炎となり、煙となり、飛翔したかつての同胞たちだ。星が単なる星であろうか? 雲間にそれらが自由に流れて行くのを視たときから、何もかもは始まっていた。はじめからそれらはあったのだ、はじめから導かれていたのだ。
私もまた行くだろう。