忘れられたページの
黒く褪せない言葉
高く積まれた宝に埋もれた
古い紙とペンが一本
あてどなき熱の規則的な流れ
定められた問答
空に溶けた煙の波
死した鳥に捧げる歌
人知れず旅立った
花の咲く地を目指して
この朝は私のもの
ひとりきりの約束を
ランタンは消えかけたが
向こう側は晴れている
頬に兆す
霧の終わり
遠くどこかの声に呼ばれて
再び水辺に上がった
あたりを見回してみると
宝はみな海の底に沈んでいた
銀のナイフは未だ鋭く光り
金の指輪は輝く
今はふたつだけ携えて行くのだ
いずこともなく明日の方へ